恵美須町のマンションの玄関ホールを棚で埋めつくした件

 えびす様といえば、商売繁盛の神様。釣り竿を持ったその見た目からも知られているように、漁業の神様、つまりは海の神様ですね。恵美須町が海辺ではないのに海の神様の名前が付いているのは、かつて恵美須町が海辺にあったから。長崎駅周辺再整備事業が着々と進んでいるエリアにほど近く、今年、2023年11月にオープンするアミュプラザ長崎新館にも歩いていける立地の良さと、長崎では珍しくほとんど坂のない地形もいいですね。

 さて今回は、恵美須町にある築41年のマンションをリノベーションしました。床にアカシアの無垢材を使用し、木で造作したキッチンカウンターが付いて、リビングルームは「木」のナチュラルな雰囲気に包まれています。

 今回、もっとも特徴的なのは、玄関ホールです。玄関を開けると、正面の壁一面を埋め尽くした木製の棚が目に飛び込んできます。本はもちろん、額装した絵や写真、花瓶などを並べられそうです。玄関ホールなので、すぐに持ち出せる趣味の道具を並べておくのも良いと思います。

 このスペースはちょうど各部屋へアクセスするハブになっているので、もう少し広かったらソファなどを置いて小さな病院の待合室のように、リビングルームとはまた少し異なる雰囲気で家族が共用して使える場所になったかもしれません。そうするとなんだかキムタクの人気ドラマ「HERO」の検察官事務所を思い出します。入口から入るとまず広い共用スペース(現在でいうコモンルーム、昔でいうと談話室?)があり、そのスペースをハブにして各人の個室に繋がっているつくりでした。常に社員が隣り合わせで集合している純日本式の事務所と異なり、必要なときだけ必要なメンバーが集まってミーティングを開き、普段は「個」でいられるような事務所には惹かれます。住居でも、食べ物の匂いとテレビの音がしない(つまりリビングルームではない)共用スペースがあるといいかもしれません。

Before

ただ内装が古くなっていただけで、間取りは元々十分に良い。リビングルームが中心にあり、二面バルコニー+もう一か所バルコニーがあります。

After

今回、間取りはほとんど変更していません(する必要を感じませんでした)。玄関ホール以外はこれといった機能も追加していないので、多くの部分はリフォーム(元の新しい状態に戻す)するだけに留めています。無理に間取りをいじらないことで、コストは抑えられます。

恵美須町のマンション

エリア|長崎市恵美須町
設計・施工|ABC不動産
プランニング|高島 知明
デザイン|辻郷 麻理
施工時の築年数|41年

リノベーション住宅購入のご相談は無料です。物件探しからお手伝いいたします!